実家や空き家を片付けようと思っても、家具や家電、衣類などが大量に残っていると、「業者に頼んだら、いくらかかるのだろう」と不安になる方もいるでしょう。
空き家の片付け費用は、間取りだけでは決まりません。
同じ3LDKでも、家財の量、作業人数、搬出経路、トラックを停められる場所、物置や庭の荷物などによって、見積額が大きく変わることがあります。
そのため、インターネット上の「○LDKなら○万円」という数字だけで、自分の空き家の片付け費用を判断するのは難しいのが実情です。
この記事では、2026年8月15日時点で掲載を確認した遺品整理サービスの公開料金を目安として紹介しながら、空き家の片付け費用が何によって変わるのかを整理します。
また、費用が想定より高くなった場合に、自分で片付ける、業者へ依頼する、すべて片付ける前に売却相談するといった選択肢をどう比較すればよいかも説明します。
この記事で分かること
- 空き家の片付け費用を考えるときの目安
- 同じ間取りでも費用が変わる理由
- 遺品整理と不用品回収の費用の考え方
- 見積もりで確認しておきたい項目
- 片付け費用を抑えるためにできること
- 片付け費用が高い場合に比較したい他の選択肢
空き家の片付け費用はいくら?まず相場の見方を知ろう
空き家の片付け費用を調べると、「1Kなら○万円」「3LDKなら○万円」といった料金表を見かけます。
ただし、間取りだけで実際の片付け費用を判断することはできません。
同じ3LDKでも、家具や家電が少ない家と、長年使っていた家財が各部屋や物置まで残っている家では、必要な作業量が大きく違います。
まず公開されている料金から大まかな金額感をつかみ、そのあとに自分の空き家で費用が上がりそうな条件を確認するのが現実的です。
遺品整理サービスが公開している間取り別料金の目安
空き家の片付けには、遺品整理、不用品回収など依頼内容によって違いがあります。
以下では費用感をつかむ参考として、遺品整理サービスが公開している料金例を紹介します。
実際の見積額を保証するものではなく、地域、家財量、作業内容、搬出条件などによって変わります。
くらしのマーケットで掲載を確認した料金相場
| 間取り | 掲載相場 |
|---|---|
| 1R・1K | 5万~8万円 |
| 1DK・2K | 9万~12万円 |
| 1LDK・2DK・3K | 13万~16万円 |
| 2LDK・3DK・4K | 17万~20万円 |
| 3LDK・4DK | 21万~24万円 |
| 4LDK以上 | 25万円~ |
出典:くらしのマーケット「遺品整理」料金情報(2026年8月15日掲載確認)
みんなの遺品整理で掲載を確認した料金相場
| 間取り | 掲載相場 |
|---|---|
| 1R・1K | 3万~8万円 |
| 1DK | 5万~12万円 |
| 1LDK | 7万~20万円 |
| 2DK | 9万~25万円 |
| 2LDK | 12万~30万円 |
| 3DK | 15万~40万円 |
| 3LDK | 17万~50万円 |
| 4LDK以上 | 22万~60万円 |
出典:みんなの遺品整理「遺品整理の費用相場」(2026年8月15日掲載確認/料金データの基準日:2024年2月12日)
表のとおり、同じ間取りでもサービスによって公開されている料金には幅があります。
そのため、「3LDKなら必ず20万円程度」などと考えるのではなく、相場表は見積もり前の目安として利用しましょう。
一軒家は間取りだけでは費用を判断できない
特に一軒家では、部屋数だけを見て費用を予想すると、実際の見積もりとの差が大きくなることがあります。
同じ4LDKでも、
- 各部屋に家具が残っている
- 押し入れや納戸に荷物が詰まっている
- 車庫や物置にも家財がある
- 庭にも処分する物がある
- 冷蔵庫やタンスなど大型品が多い
といった家では、作業量が増えます。
逆に、4LDKでも荷物が少なく、必要品を家族がすでに取り出している場合は、作業内容が少なくなることがあります。
空き家の片付け費用を見るときは、「何LDKか」だけでなく「どれくらいの量を、どのような条件で運び出すのか」まで確認することが大切です。
空き家の片付け費用が変わる主な要因
空き家の片付け費用は、作業量や処分する家財の量などによって変わります。
見積もりを依頼する前に、自宅に当てはまる項目を確認しておくと、なぜ費用に差が出るのか理解しやすくなります。
家財やゴミの量
費用に影響する大きな要因の一つが、処分する家財の量です。
同じ3LDKでも、
- 家具がほとんどない
- 各部屋にタンスやベッドがある
- 押し入れまで荷物が詰まっている
といった違いがあります。
荷物が多ければ、仕分け、搬出、積み込み、回収・処理などに必要な作業も増えます。
そのため、間取りだけではなく家財量も確認する必要があります。
作業人数と作業時間
荷物が多い家や大型家具が多い家では、必要な作業人数や時間も増える可能性があります。
実際には家財量や建物の状態によって変わるため、見積もり時に予定人数や作業日数も確認しておきましょう。
階段・エレベーター・搬出経路
2階建ての住宅や集合住宅では、荷物をどのように外へ運び出せるかも費用に関係します。
- 大型家具を階段から下ろす必要がある
- 階段が狭い
- エレベーターがない
- 玄関までの距離が長い
- 養生が必要
といった条件では、作業時間や人数が増える場合があります。
問い合わせ時に「2階にも大型家具があります」などと伝えておくと、見積もり条件を合わせやすくなります。
トラックを停められる場所
家のすぐ前にトラックを停められる場合と、離れた場所まで荷物を運ぶ場合では作業条件が違います。
道路が狭い、敷地内へ車両が入れない、長い私道があるといった場合は、事前に伝えておきましょう。
大型家具・家電・処分方法が異なる物
タンス、ベッド、冷蔵庫など、大きく重い物が多い場合も確認が必要です。
また、物によっては通常の家庭ごみとは処分方法が異なります。
テレビ、エアコン、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機は家電リサイクル法の対象です。
処分時にはリサイクル料金や収集運搬料金がかかる場合があるため、販売店や物件所在地の自治体などで処分方法を確認してください。
物置・倉庫・庭にも荷物がある場合
空き家の片付けでは、家の中だけ確認して見積もりを考えないようにしましょう。
実家では、
- 物置
- 車庫
- 納屋
- 倉庫
- 庭
- ベランダ
などにも荷物が残っていることがあります。
母屋だけの見積もりなのか、物置や庭まで含むのかを確認することが大切です。
遠方から依頼する場合
遠方に住んでいると、片付けのために何度も空き家へ通うこと自体が負担になります。
業者へ支払う費用だけを見るのではなく、
- 往復の交通費
- 高速道路料金
- ガソリン代
- 宿泊費
- 休暇を取る必要があるか
なども含めて考えてみましょう。
「自分で片付ければ業者代はかからない」と思っていても、遠方から何度も通うと別の費用や時間がかかります。

空き家相談では、「家が広いから片付け費用が高そう」と心配される方もいました。ただ、費用は間取りだけでなく、実際の家財量や作業条件によって変わります。見積もり前に、今の状態をできるだけ具体的に伝えておくと、相談がスムーズになります。
遺品整理と不用品回収では費用の考え方が違う
空き家の片付けを業者へ依頼するときは、まだ仕分けが必要なのか、処分する物が決まっているのかで相談先が変わります。
ここでは具体的な片付け方法ではなく、費用面から違いを整理します。
仕分けから頼むなら遺品整理
親の実家などで、
- 何を残すか決まっていない
- 通帳や書類を確認したい
- 写真や思い出の品も確認したい
- 家族だけでは仕分けできない
という場合は、遺品整理を相談する方法があります。
不用品を運び出すだけでなく、必要品と処分品の仕分けなどを含む場合があるため、単純な回収とは作業内容が異なります。
見積もりでは、「どこまでの仕分け作業が含まれるのか」を確認してください。
捨てる物が決まっているなら不用品回収
すでに必要な物を取り出していて、
- このタンスを処分したい
- 家電をまとめて撤去したい
- 残っている家具はすべて不要
という状態なら、不用品回収を相談する方法があります。
この場合も、「トラック1台○円」といった表示だけを見るのではなく、搬出費や階段作業、廃棄する家財の回収・処理に関する費用がどこまで含まれているのか確認しましょう。
家庭から出る廃棄物を事業者が収集・運搬する場合は、原則として一般廃棄物収集運搬業の許可、または市区町村からの委託が必要です。
依頼時は、回収した物をどのような方法で処理するのかも確認しておきましょう。
見積もりでは「総額」と「含まれる作業」を確認する
片付け業者を比較するときは、最初に表示された金額だけで決めないようにしましょう。
同じ20万円の見積もりでも、含まれている作業が違えば単純には比較できません。
基本料金に何が含まれているか
見積書では、例えば次の項目を確認します。
- 仕分け
- 搬出
- 車両
- 廃棄する家財の回収・処理に関する費用
- 養生
- 簡易清掃
- 大型品の搬出
すべての業者で同じ内容が含まれるわけではありません。
「家一軒○万円」という総額だけでなく、何をしてもらえる金額なのかを確認しましょう。
追加料金が発生する条件
見積もり後に作業内容が増えれば、料金が変わることがあります。
- 見積もり時に確認していない物置があった
- 大型家具が追加された
- 家財量が申告より多かった
- 特別な搬出作業が必要になった
といった場合です。
正式に依頼する前に、「どのような場合に追加費用が発生するのか」を確認しておきましょう。
複数社で同じ条件を伝えて比較する
複数の見積もりを比較するときは、できるだけ同じ条件を伝えます。
A社には母屋だけ、B社には母屋と物置まで含めて依頼してしまうと、総額だけを比較しても意味がありません。
- 母屋
- 物置
- 庭
- 大型家具
- 家電
- 仕分けの有無
などを同じ条件で伝えると比較しやすくなります。
安い見積もりを探すことだけではなく、「その金額でどこまでやってもらえるのか」を比較することが重要です。

空き家相談では、見積額だけでなく「どこまでの作業が含まれているか」を確認しておくことが大切です。金額だけではなく、作業内容までそろえて比較すると判断しやすくなります。
空き家の片付け費用を実際に比較したい場合
処分する家具や家電などがある程度決まっていて、「自分の実家の場合はいくらくらいかかるのか知りたい」という場合は、不用品回収業者から見積もりを取って比較する方法があります。
「ぽいみつ」では、不用品回収や空き家清掃などについて、複数の事業者から見積もりを比較できます。
特に、
- 必要な物と処分する物の仕分けがおおむね終わっている
- 家具や家電など処分したい物が決まっている
- 一社だけで決めず、費用や作業内容を比較したい
- 遠方の実家で、自分だけでは片付けにくい
といった場合に検討しやすいサービスです。
一方、遺品や重要書類の確認など、必要品と不要品の仕分けから依頼したい場合は、不用品回収だけでなく遺品整理サービスも含めて検討した方がよい場合があります。
実際の費用は、家財の量、搬出経路、階数、車両台数、追加作業などによって変わります。
記事内の相場だけで判断せず、見積もりでは総額と作業範囲を確認してください。
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空き家の不用品回収費用を複数社で比較する空き家相談員経験から|片付け費用だけで決めない

空き家の相談では、片付けだけでなく、売却・解体・維持管理など、検討している選択肢ごとに費用の目安を早めに確認しておくと、比較しやすくなる場合があります。
検討している方法に応じて、
- 片付けるなら片付け業者の見積もり
- 売却するなら不動産会社の査定
- 解体も候補なら解体見積もり
- 持ち続けるなら管理や必要な修繕費
というように、比較できる数字を早めに集めておきます。
片付け費用だけを見て「高い・安い」と判断するのではなく、空き家を今後どうするのかまで含めて考えることが大切です。
片付けにまとまった費用がかかる一方で、建物を現状のまま売却できる可能性があるなら、「先に全部片付ける」という方法だけに絞らず、売却条件も確認してから判断できます。
反対に、今後も家を使う予定があるなら、必要な家財を整理し、管理や修繕に必要な費用を確認する方が判断材料になります。
物件ごとに条件は異なるため、片付け費用だけを先に確定させるのではなく、検討できる選択肢の費用を並べて比較することがポイントです。
空き家の片付け費用を抑えるために自分でできること
業者へ依頼する場合でも、作業範囲を整理しておくことで費用を比較しやすくなることがあります。
ただし、自分でやれば必ず安くなるとは限りません。
貴重品や残す物だけ先に分ける
可能であれば、事前に貴重品や家族が残したい物を確認します。
- 通帳
- 印鑑
- 写真
- 契約書
- 権利関係の書類
- 家族が残したい物
などです。
必要な物と処分する物をある程度分けておくと、業者へ依頼する作業範囲を整理しやすくなります。
仕分けや片付けの具体的な進め方は別記事で詳しく整理しています。

自分で処分できる物だけ減らす
自治体のルールに従って、自分で処分できる物を減らしておく方法もあります。
ただし、大型家具を無理に運んだり、不適切な方法で廃棄したりしないよう注意してください。
どの程度自分で処分すると費用が変わるのかは、見積もり時に業者へ確認すると判断しやすくなります。
交通費や時間も含めて考える
遠方の実家では、この点も確認しておきましょう。
「週末ごとに自分で片付ければ業者費用を節約できる」と考えても、
- 往復交通費
- ガソリン代
- 高速料金
- 宿泊費
- レンタカー代
- 作業に使う休日
などが積み重なることがあります。
業者見積もりと比較するときは、自分で片付ける場合にかかる費用と時間も一度整理してみましょう。
片付け費用が高いときは「全部片付けてから売るか」も比較する
片付けの見積もりを取った結果、想定より高かった場合は、すぐに契約する前に空き家の今後も考えてみましょう。
選択肢としては、
- 片付けて仲介で売却する
- 必要な範囲だけ片付けて売却相談する
- 荷物が残った状態で買取を相談する
- 解体も候補なら片付け費用と解体費用を確認する
- 当面所有するなら管理費や修繕費を確認する
といった方法があります。
片付けにお金をかけたからといって、その費用分だけ売却価格が上がるとは限りません。
そのため、片付け費用が大きいときほど、**「本当に全部片付けてから売る必要があるのか」**を先に確認する意味があります。
荷物を残した状態でも売却相談や査定ができるケースについては、次の記事で詳しく整理しています。

まとめ|相場だけで決めず、自宅の条件で見積もりを比較する
空き家の片付け費用には大きな幅があります。
公開されている料金表は目安になりますが、同じ間取りでも、
- 家財量
- 作業人数
- 作業時間
- 階段や搬出経路
- 駐車条件
- 大型家具・家電
- 物置や庭の荷物
などによって金額が変わります。
まずは公開料金で大まかな金額感をつかみ、自宅の場合に費用が増えそうな条件を確認しましょう。
そのうえで、
- 仕分けから必要なのか、処分する物が決まっているのか整理する
- 同じ条件で見積もりを取る
- 総額だけでなく作業内容を確認する
- 自分で片付ける場合の交通費や時間も比較する
- 高額になる場合は売却など別の選択肢も確認する
という順番で考えると判断しやすくなります。
空き家の片付けは、片付けそのものを終わらせることだけが目的ではありません。
その家を今後どうするのかを考えながら、片付け、売却、解体、管理などに必要な費用を比較し、自分たちに合った方法を選びましょう。

