相続した空き家を売る流れ|名義確認・相続登記から査定・契約・税金まで

相続した空き家を売る流れを、名義確認、相続登記、査定、売却契約、税金確認の順に示したアイキャッチ画像 売却・買取
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相続で受け継いだ空き家を「売ろう」と決めても、すぐに不動産会社へ査定を依頼できるケースばかりではありません。

売却に着手する前に、土地・建物の名義人は誰か、相続登記は済んでいるか、相続人全員の意向はまとまっているか、家の中に残された家財をどうするかを、一つずつ整理しておく必要があります。

実際の相談現場では、次のような理由で手続きが止まることが少なくありませんでした。

  • 父の名義だと思っていたら、祖父母名義のままだった
  • 土地は登記されていたが、建物だけ未登記だった
  • 相続人が多く、売却するかどうかで意見がまとまらなかった
  • 家財が残っているため、査定を頼めないと思い込んでいた

この記事で分かること

  • 土地・建物の名義を確認する方法
  • 相続登記と相続人間の合意が必要な理由
  • 家財が残っている空き家を査定に出す方法
  • 仲介・通常買取・訳あり不動産買取の違い
  • 売買契約から引き渡しまでの流れ
  • 売却後に確認する税金と特例

なお、この記事は「売るか解体するか」の判断基準を整理する記事ではありません。

売却する方向がまだ決まっていない場合は、先に次の記事で、売却・買取・解体・管理の判断基準を確認してください。

実家の空き家は売るか解体するか?費用・買取・管理を比べる判断基準
実家の空き家を売るか解体するか迷う方へ、現況売却、空き家買取、解体後の土地売却、維持管理を比較します。名義・相続人、建物状態、査定、解体費用、土地需要、補助制度を確認する順序と、状況別の次の行動を解説します。

空き家の売却は、不動産会社へ査定を頼む前の確認が重要です。名義、相続人、家財の状態を整理しておくと、相談先を選びやすくなり、途中で手続きが止まるリスクも減らせます。

この記事は、自治体の空き家相談員として約3年間、約200件の相談対応に関わった経験をもとに構成しています。

相続、登記、売却、税金の扱いは個別事情によって異なります。実際の判断は、法務局、税務署、司法書士、税理士、不動産会社などにも確認してください。

売却に動く前に確認しておきたいこと

不動産会社探しだけが売却準備ではありません。

査定依頼の前段階で、最低限次の3点を整理しておきましょう。

  • 土地・建物の登記名義が誰になっているか
  • 相続人全員の間で売却方針が固まっているか
  • 相続登記や未登記建物への対応が必要か

名義や相続関係が明確でなくても、不動産会社へ相談できる場合はあります。

ただし、実際に売買契約を結び、買主へ所有権を移すためには、誰が売主になるのかを明確にしておく必要があります。

相続人全員で売却の方向性をすり合わせる

相続人が複数いる場合、そのうち一人が売却を希望していても、それだけでは手続きを進められないことがあります。

不動産会社へ本格的に相談する前に、次の点を話し合っておきましょう。

  • 空き家を売る方向で全員が合意しているか
  • 仲介と買取のどちらを軸に検討するか
  • 不動産会社との連絡を誰が担当するか
  • 家財の片付けを誰が担当するか
  • 片付け、測量、登記などの費用をどう分担するか
  • 売却代金をどのように分けるか
  • 希望する価格で売れなかった場合にどうするか

相続人全員の合意が得られない場合や、連絡先が分からない相続人がいる場合は、司法書士や弁護士への相談が必要になることがあります。

相談現場では、査定まで終わってから相続人間の意見が割れ、売却が止まることもありました。先に「誰が窓口になるか」「費用をどう分けるか」「売却できなかった場合にどうするか」まで話し合っておくと進めやすくなります。

STEP1|土地・建物の登記状況を確認する

相続した空き家を売ると決めたら、最初に土地と建物それぞれの登記状況を確認します。

「親が住んでいたから親名義のはず」「固定資産税を払っていたから所有者のはず」という思い込みは避けましょう。

登記事項証明書を確認すると、次のような状態が分かることがあります。

  • 土地・建物ともに亡くなった親の名義
  • 土地は親名義だが、建物は祖父母名義
  • 土地だけ登記され、建物は未登記
  • 複数人による共有名義
  • 土地と建物で所有者が異なる
  • 抵当権などの権利が残っている

権利関係が整理されていないと、査定を受けられても、売買契約や所有権移転の段階で手続きが止まる可能性があります。

住んでいた人と登記上の所有者は別

誰が住んでいたかと、法的な所有者が誰かは別の問題です。

土地・建物それぞれの登記事項証明書を取得し、次の項目を確認しましょう。

  • 表題部:所在地、地番、家屋番号、種類、構造、面積
  • 権利部の甲区:所有者、共有者、持分割合
  • 権利部の乙区:抵当権など所有権以外の権利

土地と建物は別の不動産として登記されるため、両方を確認してください。

実家が空き家になったときの名義確認や初動については、次の記事で整理しています。

実家の空き家の名義はどう調べる?登記簿で所有者・共有者・抵当権を確認
実家の空き家の名義が分からないときは、土地と建物の登記事項証明書を確認します。空き家相談員として約3年間、約200件の相談に関わった経験をもとに、所有者、共有者、持分、抵当権、未登記建物の確認方法と、結果に応じた相談先を解説します。

建物だけ未登記の場合もある

土地の登記は確認できても、建物の登記が見つからない場合があります。

ただし、家屋番号や所在地の調べ方が違うだけの可能性もあるため、すぐに未登記と断定しないでください。

法務局で建物登記が確認できない場合は、自治体の固定資産税担当窓口で、課税台帳に建物が記載されているかも確認します。

固定資産税が課税されていても、建物が登記されているとは限りません。

未登記建物の売却には、所有者を示す資料の準備や表題登記などが必要になる場合があります。

具体的な対応は、法務局、土地家屋調査士、司法書士、不動産会社へ確認してください。

未登記建物の確認方法と、売却・解体を進める際の注意点は、次の記事で詳しく解説しています。

未登記の空き家は売却・解体できる?固定資産税と所有者の確認方法
親が住んでいた空き家でも、親名義で登記されているとは限りません。土地だけ登記され、建物は未登記のケースもあります。固定資産税の課税台帳、所有者と相続人の確認方法、売却・解体・維持管理ごとの相談先を、空き家相談の実務経験をもとに解説します。

共有名義・祖父母名義で止まりやすい理由

登記名義人が亡くなった親や祖父母のままの場合は、現在の相続人を確認する必要があります。

相続人が複数いる場合、一人だけの意思では空き家全体を売却できないことが一般的です。

相続人が多い、遠方在住者がいる、疎遠な親族がいる場合は、売却方針の確認に時間がかかることがあります。

共有名義の場合は、共有者の氏名だけでなく、それぞれの持分割合も確認してください。

「親名義のはず」と思って調べたところ、祖父母世代の名義だったり、建物だけ未登記だったりするケースもありました。売却を急ぐときほど、最初に土地と建物の両方を確認することが重要です。

STEP2|相続登記を行い、売却できる状態にする

土地や建物が亡くなった親・祖父母名義のままの場合は、売却前に相続登記が必要になるのが一般的です。

不動産売買では、売主から買主へ所有権を移します。

そのため、故人名義のままでは、原則として買主への所有権移転登記を進められません。

相続登記が必要になる主なケース

次のような場合は、相続登記の手続きを確認してください。

  • 登記上の所有者が亡くなった親や祖父母
  • 過去の相続時の登記が終わっていない
  • 遺産分割協議は終わっているが登記が未了
  • 複数世代にわたって相続が続いている
  • 土地と建物で名義人が異なる

2024年4月1日から相続登記は義務化されています。

原則として、不動産を相続したことと、その所有権を取得したことを知った日から3年以内の申請が求められます。

遺産分割が成立した場合にも、成立日から3年以内の登記が必要になることがあります。

過去に発生した相続も対象になるため、長期間名義変更していない空き家は早めに確認してください。

相続人が多いほど早めの整理が必要

名義が祖父母世代以前のままの場合、想定より相続人が増えていることがあります。

相続登記を進めるためには、次のような作業が必要になる場合があります。

  • 戸籍謄本を収集する
  • 現在の相続人を確定する
  • 各相続人へ連絡する
  • 遺産分割について話し合う
  • 必要書類への署名・押印を集める

売却希望時期が決まっていても、相続人調査や話し合いには時間がかかる場合があります。

不動産会社への査定と並行して、登記と相続人の確認を進めましょう。

司法書士への相談を検討するケース

次のような場合は、司法書士への相談を検討してください。

  • 名義が祖父母またはさらに前の世代
  • 相続人が多い
  • 戸籍の集め方が分からない
  • 土地と建物で名義人が違う
  • 必要書類が分からない
  • 抵当権が残っている
  • 売却スケジュールに間に合うか不安

相続人間に争いがある場合や、連絡が取れない相続人がいる場合は、司法書士だけでなく弁護士への相談も検討してください。

相続登記と空き家売却の関係については、次の記事で詳しく整理しています。

相続登記をしないと空き家は売れない?名義変更の基本
相続登記をしないと空き家は売れないのかを初心者向けに解説します。親名義・祖父母名義の実家、土地建物の名義確認、未登記建物、相続登記の義務化、相続人の同意、司法書士相談、売却査定前に確認したいポイントを整理します。

STEP3|家財と建物の状態を確認する

相続登記と並行して、空き家に残された家財や建物の状態も確認します。

家財が残っているから査定を依頼できない、というわけではありません。

現状のまま査定できる会社や、買取後に家財処分まで対応する会社もあります。

最初に重要書類・貴重品を探す

片付けを始める前に、次のような書類や貴重品が残っていないか確認しましょう。

  • 権利証・登記済証
  • 登記識別情報通知
  • 固定資産税の納税通知書
  • 過去の売買契約書
  • 建築確認関係書類
  • 測量図・境界確認書
  • 遺言書
  • 通帳・印鑑
  • 保険証券
  • 借地契約書

書類を確認せずに家財を一気に処分すると、登記や売却に必要な資料を失う可能性があります。

家財があっても査定は依頼できる

査定時には、家財が残っていることを事前に伝え、次の点を確認します。

  • 家財が残ったまま査定できるか
  • 内覧前にどこまで片付ける必要があるか
  • 現状のまま引き渡せるか
  • 家財撤去費用を誰が負担するか
  • 買取の場合、残置物込みで相談できるか

売却前にすべての家財を処分する必要があるとは限りません。

先に売却方法を確認し、その方法に合わせて片付ける範囲を決めると、不要な費用を避けやすくなります。

片付けのタイミングを比較する

方法向いているケース注意点
片付け前に査定家財が多い、遠方、先に費用を出したくない家財量と引き渡し条件を正確に伝える
片付け後に売却内覧時の印象を整えたい、家財を親族で分けたい処分費用が売却価格に反映されるとは限らない
現状のまま買取早く手放したい、残置物が多い、仲介が難しい買取価格と家財撤去条件をセットで比較する

家財があるため相談を先延ばしにする方もいました。先に査定を受け、売却方法を確認してから片付ける範囲を決めた方が、不要な処分費用を避けやすくなります。

STEP4|不動産会社へ査定を依頼する

名義、相続関係、家財の状況がある程度整理できたら、不動産会社へ査定を依頼します。

査定額は、実際の売却価格を保証するものではありません。

金額だけでなく、想定される買主、必要な片付けや修繕、売却までの見込み期間も確認しましょう。

査定時に伝える情報

不動産会社には、分かる範囲で次の情報を伝えます。

  • 土地・建物の所在地
  • 登記名義人
  • 相続登記の進捗
  • 共有者・相続人の人数
  • 築年数・構造
  • 雨漏り、傾き、設備不具合
  • 家財・残置物の量
  • 接道や境界について分かっていること
  • 希望する売却時期
  • 仲介と買取のどちらを検討しているか

分からないことを無理に断定する必要はありません。

「未確認」「書類が見つからない」「相続登記の途中」と伝えた方が、必要な手続きを案内してもらいやすくなります。

一社だけの回答で判断しない

空き家の取り扱い方針は、不動産会社によって異なります。

一社に断られても、別の会社から仲介、買取、古家付き土地としての販売など、異なる提案を受けられる可能性があります。

複数社へ相談するときは、査定額だけでなく次の点も比較しましょう。

  • 空き家・相続不動産の取扱実績
  • 対象地域の販売実績
  • 仲介と買取の両方を説明してくれるか
  • 家財・修繕への対応方針
  • 測量・登記に関する説明
  • 売却までの進め方
  • 担当者の説明が分かりやすいか

現状のまま売れるか確認する

片付けや修繕を始める前に、現状のまま売却できる可能性を確認しましょう。

空き家は、必ずしもきれいに直してから売る必要はありません。

買主が自分でリフォームしたい場合や、建物に価格を付けず、古家付き土地として購入したい場合もあります。

先に高額な修繕費をかけても、その分を売却価格で回収できるとは限りません。

売却前に修繕するか、現状のまま売るか迷う場合は、次の記事も参考にしてください。

空き家を売る前に修繕は必要?現状売却・リフォーム・買取の判断基準
空き家を売る前に修繕は必要なのかを初心者向けに解説します。現状売却、リフォーム、空き家買取、解体の違い、屋根・外壁・雨漏り修理をする前に確認したい判断基準を整理します。

STEP5|仲介・買取・訳あり不動産買取を比較する

空き家の売却方法は一つではありません。

物件の状態、立地、売却までにかけられる時間、家財の量などに応じて比較します。

売却方法向いているケース特徴注意点
仲介売却買主を探す時間がある不動産会社が広く買主を募集する成約まで時間がかかる場合がある
通常買取早く手放したい、内覧を減らしたい不動産会社などが直接購入する仲介より価格が低くなりやすい
訳あり不動産買取共有名義、再建築不可、借地権、長期放置難しい物件を専門業者へ相談する必ず買い取られるわけではない
現状売却修繕・片付けを先にしたくない現在の状態を前提に売却する不具合と残置物の扱いを契約で明確にする
片付け後売却内覧しやすさを重視する家財を整理して販売する処分費が価格に反映されるとは限らない
解体後売却老朽化が進み、土地需要が見込める更地として販売する解体費用が先に発生し、売れ残る可能性がある

仲介売却

不動産会社が広告や不動産情報サイトを使って買主を探す方法です。

成約まで時間がかかる場合はありますが、通常買取より高く売れる可能性があります。

通常買取

不動産会社や買取業者が直接買主になる方法です。

買主を探す期間が不要なため、条件が合えば仲介より早く進む可能性があります。

一方で、業者が再販売や解体にかかる費用を見込むため、仲介による売却価格より低くなることがあります。

訳あり不動産買取

通常の不動産会社では扱いにくい空き家は、訳あり不動産の買取に対応する専門業者へ相談する方法があります。

対象になりやすいのは、次のような物件です。

  • 共有名義
  • 再建築不可
  • 借地権付き
  • 長期間放置されている
  • 老朽化が進んでいる
  • 一般の不動産会社に断られた

ただし、相談すれば必ず買い取ってもらえるわけではありません。

買取条件、査定額、売主側の費用負担、契約内容を確認してください。

空き家買取と仲介売却の違いは、次の記事で詳しく比較しています。

空き家買取とは?仲介売却との違い・メリット・注意点を解説
空き家買取とは何かを初心者向けに解説します。仲介売却との違い、空き家買取業者の種類、向いている人、メリット・デメリット、費用負担や手数料トラブルを避ける注意点を整理します。

一般の不動産会社に売却を断られた場合の選択肢は、次の記事で整理しています。

不動産会社に断られた空き家はどうする?相談現場で案内していた次の選択肢
不動産会社に空き家の売却を断られたら、次に何をすればよいのでしょうか。自治体の空き家相談員として約200件の相談対応に関わった経験から、別の不動産会社、専門買取、空き家バンク、管理・保全、解体まで、次の選択肢と進める順番を解説します。

一般の不動産会社で扱いにくい空き家を相談する

共有名義、再建築不可、借地権付き、長期間放置された空き家などは、通常の仲介では扱いにくい場合があります。

解体費用を先に負担する前に、現在の状態で買取対象になる可能性を確認する方法もあります。

査定額だけでなく、手数料、測量費、残置物処分費など、売主側に必要な費用も確認してください。

※物件の状態や権利関係によっては、買取対象にならない場合があります。申込み前に、対応条件、契約内容、費用負担を確認してください。

解体前に売却可能性を確認する

建物の老朽化が進んでいても、最初から解体を決める必要はありません。

次の点を確認してから判断しましょう。

  • 建物付き・古家付き土地として売れるか
  • 空き家買取の対象になるか
  • 解体費用はいくらか
  • 解体後の土地需要があるか
  • 固定資産税の扱いがどう変わるか
  • 自治体の解体補助金があるか

古い空き家でも、先に解体する必要があるとは限りません。現状売却、買取、解体後売却の条件を並べ、解体費用を支払う前に比較することが大切です。

売却と解体のどちらを選ぶか迷う場合は、次の記事で判断基準を確認してください。

実家の空き家は売るか解体するか?費用・買取・管理を比べる判断基準
実家の空き家を売るか解体するか迷う方へ、現況売却、空き家買取、解体後の土地売却、維持管理を比較します。名義・相続人、建物状態、査定、解体費用、土地需要、補助制度を確認する順序と、状況別の次の行動を解説します。

STEP6|売買契約から引き渡しまで進める

買主が決まったら、売買条件を確認して契約へ進みます。

分からない点を残したまま、契約書に署名しないよう注意してください。

契約時に確認する項目

  • 売買価格
  • 手付金
  • 引き渡し日
  • 所有権移転登記の時期
  • 家財・残置物を誰が処分するか
  • 測量・境界確認の有無
  • 建物の不具合をどこまで告知するか
  • 契約不適合責任の範囲
  • 売主が負担する費用
  • 契約解除の条件

雨漏り、建物の傾き、シロアリ被害、設備の不具合など、把握している問題は必ず不動産会社へ伝えてください。

「古い空き家だから説明しなくてもよい」ということにはなりません。

契約条件は物件ごとに異なるため、宅地建物取引士から説明を受け、内容を確認してください。

境界・測量を確認する

古い実家では、境界標が見つからず、隣地との境界が曖昧な場合があります。

測量が必要かどうかは、不動産会社や土地家屋調査士へ確認してください。

必ずしも売主側で測量しなければならないとは限りませんが、境界が不明確なために売却が進まないこともあります。

引き渡しまで管理を続ける

売買契約が成立しても、引き渡しが完了するまでは空き家の管理を続けます。

  • 施錠状態を確認する
  • 草木が隣地や道路へ越境していないか確認する
  • 台風や大雨後に被害を確認する
  • 不法投棄や不審な侵入がないか確認する
  • 建物状態に変化があれば不動産会社へ連絡する

遠方で現地確認が難しい場合は、不動産会社や空き家管理サービスも検討してください。

空き家管理サービスの内容と選び方は、次の記事で詳しく整理しています。

空き家管理サービスとは?遠方の実家を見に行けないときの選び方
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STEP7|売却後の税金と特例を確認する

空き家を売却して利益が出た場合は、譲渡所得税などが発生する可能性があります。

売却代金の全額に課税されるのではなく、取得費や譲渡費用を差し引いた譲渡所得をもとに税額を計算します。

取得費が分からない、相続人が複数いる、特例を利用できるか分からない場合は、税務署や税理士へ確認してください。

保管しておく書類

売却後の確定申告や税額計算に備え、次の書類を保管しておきましょう。

  • 今回の売買契約書
  • 過去の購入時の売買契約書
  • 仲介手数料の領収書
  • 測量費の領収書
  • 解体費の領収書
  • 登記費用に関する書類
  • 取得費・改良費が分かる資料

相続空き家の3,000万円特別控除

一定の要件を満たす場合は、相続した空き家や敷地の売却時に、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる可能性があります。

ただし、相続した空き家であれば無条件に利用できる制度ではありません。

建築時期、相続開始直前の居住状況、相続後の利用状況、売却時期、売却代金、耐震改修や解体の有無など、複数の条件があります。

2024年1月1日以後の譲渡では、対象となる家屋と敷地を取得した相続人が3人以上の場合、一人当たりの控除限度額が最高2,000万円となる点にも注意が必要です。

適用できるかどうかは、売却前に税務署や税理士へ確認してください。

固定資産税の精算

固定資産税は、原則としてその年の1月1日時点の所有者に課税されます。

不動産売買では、引き渡し日を基準に、売主と買主の間で固定資産税相当額を精算することが一般的です。

ただし、これは売主と買主の間の契約上の取り決めです。

精算方法は、売買契約書や不動産会社の説明で確認してください。

状況別|次に取るべき行動

現在の状況次にすべきこと
通常売却できそう複数の不動産会社へ相談し、仲介条件と販売方針を比較する
築古・地方・残置物が多い仲介に加えて空き家買取も比較する
一般の不動産会社に断られた訳あり不動産買取や別の不動産会社へ相談する
共有名義・祖父母名義相続人、共有者、持分を確認し、司法書士等へ相談する
建物が未登記課税情報と所有者資料を確認し、土地家屋調査士等へ相談する
家財が多い先に査定し、必要な片付け範囲を確認する
修繕するか迷う現状売却と修繕後売却の査定を比較する
売却か解体か迷う売却可能性、買取、解体費用、維持管理費を比較する

相談員としての経験から一言

相続した空き家の売却は、不動産会社へ査定を依頼する前の確認が重要です。

「親名義のはず」「土地も建物も登記されているはず」「家財があるから相談できない」と思い込まず、まず名義、相続人、家財の状態を確認してください。

そのうえで仲介、買取、片付け後の売却を比較すれば、無理なく進めやすくなります。

まとめ|名義・相続登記・家財の確認が売却への近道

相続した空き家を売却すると決めたら、次の順番で進めましょう。

  • 土地・建物の名義を確認する
  • 相続人同士で売却方針をすり合わせる
  • 必要な相続登記を行う
  • 家財・建物の状態を確認する
  • 不動産会社へ査定を依頼する
  • 仲介・通常買取・訳あり不動産買取を比較する
  • 契約条件と引き渡し方法を確認する
  • 売却後の税金・特例を確認する

「とりあえず一括査定」ではなく、現在の名義、相続関係、家財、物件状態に合う相談先を選ぶことが重要です。

共有名義や未登記で止まっている場合は司法書士や土地家屋調査士、家財が多い場合は遺品整理業者、通常売却が難しい場合は空き家買取や訳あり不動産買取など、状況に応じて相談先を使い分けましょう。

※買取を保証するサービスではありません。契約前に査定条件、費用負担、契約内容を確認してください。

通常の不動産会社で売却が難しい空き家の場合

共有名義、再建築不可、借地権付き、老朽化などの事情がある場合は、解体する前に訳あり不動産の買取対象になるか確認する方法があります。

※買取を保証するサービスではありません。契約前に査定条件、費用負担、契約内容を確認してください。

制度、登記、税金の判断は個別事情によって変わります。法務局、税務署、司法書士、税理士などへ確認しながら進めてください。

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